自然と人々の暮らしが紡いだ物語

明治10年、櫻乃峰酒造の焼酎は、自然豊かで米作りが盛んだった隈谷村(現:宮崎県日南市隈谷)で誕生しました。この地には、男鈴山系の伏流水を源とする清らかな隈谷川が流れ、早咲き桜をはじめ四季折々の自然が息づいています。
日向灘に近い山々が連なるこの地は、太陽の恵み、肥沃な大地、そして澄んだ水といった自然の恩恵に恵まれ、焼酎づくりに理想的な環境を備えていました。私たちの先人たちは、この豊かな資源を活かし、自然と人々の暮らしをつなぐ焼酎づくりを始めたのです。

疲れを癒す一杯

各種「平蔵」が並んでいる写真

櫻乃峰酒造の焼酎は、宮崎の方言で「疲れを癒す」を意味する「だれやみ」として親しまれ、田畑で汗を流す人々の日々の癒しとなりました。自然の恵みと人々の手によって生み出されたこの一杯は、収穫を祝う宴や五穀豊穣を祈る供え物として欠かせない存在でもありました。焼酎は、自然と暮らしが織りなす物語の象徴であり、地域の文化そのものでした。

自然と伝統を守る酒造り

創業以来、私たちはこの地の自然に感謝し、伝統製法にこだわり続けています。木桶で蒸した芋を使用し、甕壺でじっくり発酵させる製法は、自然と調和した「生きた酒造り」を体現しています。この伝統により、豊かな香りと深い甘みを持つ焼酎が生まれます。
さらに、櫻乃峰酒造の蔵内に息づく「蔵内酵母」は、創業150年にわたる歴史そのものとも言えます。この酵母は、時を超えて受け継がれた自然の恵みと、蔵の環境に根付いた生命そのもの。先人たちが大切に守り抜いてきた蔵内酵母の働きによって、独特の深みと香りが焼酎に宿ります。歴史の重みが染み込んだ一滴一滴は、ただの酒ではなく、時間と土地が紡ぐ物語そのものです。
さらに、低温蒸留を取り入れることで、現代の生活に寄り添うマイルドな仕上がりを実現。時代に即しながらも、変わらないこだわりを守り続けています。

木桶甑の写真
平蔵の品質を確認している様子

1.甕壺仕込み

甕壺を使った仕込みは、もろみの発育を助け、焼酎に深みとまろやかさを与えます。自然素材である甕壺を活用したこの製法は、自然と伝統の調和を象徴しています。

2.木桶甑

日南名産のおび杉を使用した木桶で芋を蒸す技法は、余分な水分を除き、芋本来の風味を最大限に引き出します。秋に収穫される厳選された宮崎産芋とともに、自然の恵みを一層際立たせる手法です。

3.低温蒸留

低温で蒸留する「減圧蒸留」によって、柔らかな口当たりと豊かな風味を持つ焼酎を生み出しています。自然の香りと優しさを引き出すこの技法は、多くのお客様に愛されています。

4.蔵内酵母

創業当初から蔵に根付き、150年の歳月をかけて育まれた「蔵内酵母」。この酵母は、ただの微生物ではなく、櫻乃峰酒造の歴史や土地の記憶そのものです。代々の杜氏が愛情を持って守り続けた蔵付き酵母の働きにより、他にはない深みのある味わいと香りが焼酎に宿ります。この酵母は、私たちの焼酎が唯一無二である理由の一つです。

人と自然が織りなす「癒し」の一杯をこれからも

試飲している様子

自然が育んだ素材と地域文化が融合した焼酎は、今も人々の疲れを癒し、特別なひとときを彩り続けています。
私たちは「小さなお蔵」であることを誇りに、杜氏の目と手が行き届く規模を守り続けています。現杜氏は酒造り40年の匠であり、「原料一粒、焼酎一滴に魂を込めて」という想いを胸に、長年の経験と磨き抜かれた技術を駆使しています。原料(産地のこだわり)の選定から仕込み、発酵、蒸留、瓶詰めに至るまで、すべての工程に情熱を込めています。
私たちは自然と共に歩む酒造りを使命とし、未来に向けて人々の暮らしに寄り添う「癒し」の一杯を届けてまいります。お客様の笑顔を心の糧に、この地で紡がれる新たな物語を創り続けます。

トレーサビリティ

米(麹用)国産・タイ産

05F1以降の商品

  • 黒麹平蔵(芋)
  • 櫻乃峰(芋)
  • アゲハ(芋)
  • 平蔵カープラベル(芋)
  • 鴨就宮(芋)かもつくみや黒麹平蔵(かめつぼ入り)
  • 黒麹平蔵(益々繁盛)
  • ボトル干支ボトル

米(麹用)タイ産

  • 平蔵紫優(芋)

米(麹用)国産

  • 平蔵(芋)
  • 宮崎の四季(芋)
  • だれやみ(芋)

個別商品について

米(麹用)国産・タイ産

05F1以降の商品

  • 鴨就宮(芋)
  • 黒麹権(芋)
  • さくら吹雪(芋)